ぶつけた覚えもないのにあざができているのはなぜ?
眠りから目が覚めた時に、ぶつけた記憶もないのに足や腕にあざができていることはありませんか?
それは、夢の中でアイスホッケーをプレイしていたからではありません。あざができていた理由は意外と単純で、その原因は私たちの皮膚構造にあったのです。
世の中にはあざができやすい人がいて、特に女性に多く見られます。皮膚科医のJoel Cohen氏がデジタルメディア「Vice」で説明していたところによれば、あざができやすい人は、肌に含まれるコラーゲンが少ないことが多いそうです。
肌はコラーゲンをはじめとした複数の層からできていて、体の内部、とりわけ血管をダメージから守っています。コラーゲンが不足していると、血管を守る層が薄くなって内出血が起き、あざができやすくなってしまうのです
コラーゲンは「肌の主要な構成要素」で、真皮層で線維をつなげあってネットをつくり、
皮膚を構成するほかの要素がばらばらにならないようにまとめています。コラーゲンは血管の外壁にも含まれていて、何かがぶつかった時の鈍い衝撃から血管を保護する役目も持っています。
一方、真皮層の下にある皮下脂肪は、構造的には血管を守っていません。皮下脂肪はどちらかと言うとパッドのようなものです。
「(皮下脂肪は)骨の手前にある緩衝材の一部なのです。皮下脂肪は骨と筋肉を外部から守っています」と、Cohen氏は言います。
また、コラーゲンの層が薄いと、あざが表面に透けて見えやすくなります。人によりますが、女性は男性よりもコラーゲンが少ないので、ちょっとしたあざが頻繁にできます。
大きなあざは大きな外傷を受けたという意味なので、放置すべきではありませんが、軽いあざは、気がつかない程度にぶつけただけでもできてしまうのです。