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日本人は年をとるほど不幸になっていく

 

自分は“幸せな人生”を生きていないのではないか――われわれの一人ひとりが漠然と感じていた閉塞感が、今や日本全体の問題となりつつある。その背景にある原則を探りながら、「脱不幸」のためのカギを紹介する。

◆老い先が真っ暗! 日本人の老後

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 グラフは、年齢を重ねると幸福度がどのように変わるのかを、日米で対比させたものだ。あまりに真逆の図形に呆然としてしまうが、“日本人は年を取るほどに不幸になっていく”のに対し、アメリカでは“年を取るほど幸せになっていく”。一体どうして、こんな差が……?

「日本人の“高スペック主義”は、介護医療の現場にも暗い影を落としていますね。“いい病院に通う”とか“いい介護ホームに入る”ことに執心する高齢者が多いのですが、本来いちばん幸せなのは、在宅でリラックスしてケアを受けること。海外でも主流は圧倒的に在宅ケアなんですけどね……」(産業医の大室正志氏)

 淑徳大学の結城康博氏は日本の高齢者の人間関係の希薄さを嘆く。

「高齢者の幸・不幸を分けるのは、つまるところ“人間関係”。それ以外の要素(例えば仕事など)は、もはや関係なくなっていますからね。日米の差としてそこでまず考えられるのは“子供との付き合い方”。欧米では子供の独立が早いのですが、だからこそ、別居していても密な交流を保っていられます。ドライな距離感が功を奏するんですね。一方の日本は、親子が依存し合うことが多く、それゆえに関係がこじれると、簡単に疎遠になってしまいがちです」

 実際、別居している子供と連絡を取り合う頻度について、「週1回以上」と答えた高齢者はアメリカでは9割を超えるのに対し、日本ではわずか3割だという。

「放っておくとどんどん人間関係が希薄になっていく高齢者にとって、他人と繋がれる貴重な機会が “同年代の葬式”。ですが、日本ではその場が年々少なくなっています。ごく小規模な家族葬で済ませるケースが増え、親戚すら呼ばないことも珍しくない。これもまた、日本の高齢者の孤立を深める一因になっています」

 葬式が交流の場とは生々しい話だが、現在子供なし、ヘタをすると結婚もしていない40代にとっては笑い話ではない。

「おまけに友人も少ない……という人は、せめて“社縁”、つまり職場の人間関係は大事にしておきましょう。何十年も会っていない学生時代の友人なんかより、頼りになります。“おひとりさまはラクでいい”という考え方もわかりますが、“ラク”と“幸福”がイコールではないということは、早いうちに気づいておいたほうがいい。人付き合いにせよ何にせよ、“楽しさ”とは、ある程度の面倒を乗り越えた先にあるものです。それくらい他人と繋がることに貪欲にならねば、孤独死へ一直線ですよ」

<ぼっちな老後を招く習慣>
・評判のいい施設や病院にこだわる
・子供と互いに依存し合う関係
・職場の人間との付き合いが薄い
・冠婚葬祭への付き合いが悪い
・ラクなので一人で行動する

【結城康博氏】
淑徳大学総合福祉学部教授。社会福祉士介護福祉士、ケアマネジャー。著書に『孤独死のリアル』、『在宅介護――「自分で選ぶ」視点から』ほか

― 日本人を不幸にする習慣 ―

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